元の投稿で使用されたライダーとヘルメットのモデル。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).

ボトルを付けると、なぜトライアスロンバイクの空気抵抗が減ることがあるのか?

公開 CFD テストから考える、腕の間とサドル後方のボトル配置

元の投稿で使用されたライダーとヘルメットのモデル。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).

ボトルを増やしても、必ず空気抵抗が増えるとは限りません。重要なのはライダー周囲の気流、姿勢、そしてテスト条件です。

この記事は、Slowtwitch の ijaero 氏が 2025 年に公開したボトル配置のテストと、その後の議論を解説するものです。本文の CFD 画像は許諾を得て元の投稿から転載し、図中の表示と数値を保持して各図に出典を記します。

Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).

https://forum.slowtwitch.com/t/bottle-positions-cfd-tested-bottled-speed/1285072 ↗

まずテスト条件を確認する

CFD は数値流体力学による気流の解析です。CdA は抗力係数と前面投影面積の積で、同条件なら小さいほど空気抵抗が小さい目安になります。BTA は腕の間に置くボトル、TT はタイムトライアルの姿勢を指します。

計算量を抑えるため、元のモデルにはライダー、ヘルメット、ボトルだけが含まれ、自転車、サドル、ボトルケージはありません。ライダーのみの基準 CdA は約 0.192 m²。約 0.222 m² という値は、高性能なトライアスロン/TT バイクを加えた場合の著者の推定であり、このボトルテストで測った完成車の値ではありません。解析はヨー角 0° の正面風で行われました。横風や実際の取り付け部品で結果は変わり得ます。

BTA ボトルはシステム全体で見る

比較的上体を起こしたロング向けの最初の姿勢では、テストされた BTA 配置はいずれもボトルなしより低抵抗でした。ボトル自体の面積が増えても、前腕から胸へ向かう気流が変わり、ライダー全体では有利になる可能性があります。一方、飲み口の向きについて著者はボトルの形状に左右されると注意しています。

前腕間ボトルの配置と元の CdA 値。このモデルと条件に限られます。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
前腕間ボトルの配置と元の CdA 値。このモデルと条件に限られます。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).

姿勢が変われば結論も変わる

次に著者はアームパッドを約 9 cm 下げ、胴体を平らに、頭を低くしました。このより攻めた TT モデルでは、テストされた BTA ボトルはボトルなしより遅くなりました。議論に参加した風洞テスターも、最も高い前方ボトルを外したことで頭の位置を改善でき、結果として速くなった選手の例を挙げています。

別の参加者が後日報告した 750 ml の単一前方ボトル試験では、その特定の BTA 設定で垂直配置が有利でした。これは別の前方配置テストであり、サドル後方のボトルは常に垂直が速いという証拠ではありません。

サドル後方では身体との距離が鍵

最初の後方配置テストでは、身体に近く、より水平なボトルが良好でした。腰の低い位置に寄せた配置も、そのモデルでは有利でした。著者の流線図は、腰に沿って下向きに曲がる気流と後流が変化する可能性を示しています。ただし、すべての選手に当てはまる保証ではありません。

サドル後方の配置比較。元の名称と CdA 値を保持しています。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
サドル後方の配置比較。元の名称と CdA 値を保持しています。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
腰付近にボトルがない場合の元の流線図。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
腰付近にボトルがない場合の元の流線図。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
腰付近にボトルを加えた場合の元の流線図。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
腰付近にボトルを加えた場合の元の流線図。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
より水平なサドル後方ボトル配置の元の流線図。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).
より水平なサドル後方ボトル配置の元の流線図。 Source: ijaero / Slowtwitch — Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed (2025).

胴体がより平らな TT 姿勢では、腰に密着したボトルは有利からわずかに不利へ変化しましたが、後方キャリアの一部配置はなお有利でした。元のモデルにはサドルとケージがないため、実際の形状、座る位置、身体とボトルの隙間を無視できません。

効果を足し算しない

BTA と後方ボトルを別々にテストした差を、そのまま合計することはできません。前方ボトルは後方へ流れる空気を変えるため、完成したレース仕様を一つのシステムとして確かめる必要があります。

CFD は条件を正確に繰り返して候補を絞るのに有効です。しかしケージなしで空中に浮くボトルも解析でき、取りやすさ、振動による脱落、疲労による姿勢変化は自動で反映されません。議論中の風洞テスターは、CFD では速いと予想された部品が風洞では約 4 W 遅かった例を共有しています。すべての CFD に 4 W の誤差があるという意味ではありません。

実際に選ぶときは

まず補給計画に必要な容量、取りやすさ、固定の確実さを満たします。同じライダー姿勢を保ちながら、BTA の高さと前後位置、後方ボトルの身体からの距離と角度を一つずつ比べます。頭や肘の位置が変わっていないかも確認してください。可能なら風洞、競技場、条件を管理した屋外テストで完成形を検証します。

この記事は公開された議論の解説であり、特定のワット数や時間短縮を約束するものではありません。ボトルの効果は人、姿勢、取り付け部品、環境を含む全体で決まります。

出典

主な資料:ijaero、Slowtwitch Forum「Bottle Positions CFD Tested: Bottled Speed」(2025 年)、元投稿と返信 #8、#11、#16、#37、#104。本文の CFD 画像は元の投稿から転載し、図中の表示と数値を保持しています。

https://forum.slowtwitch.com/t/bottle-positions-cfd-tested-bottled-speed/1285072 ↗

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